カテゴリー: 技術情報

Photoshopシェイプツールによるパース

以前のエントリーにも書きましたが私のCGパースの描き方は非常にアナログ的というか、基本的にアカデミックな手法です。特に遠近法に至ってはいわゆる古典描法で、昔油絵で培った技術を応用しています。

16~17世紀の西洋絵画をX線撮影すると、背景に銀筆やチョークなどで描かれたパース線の跡が見えるそうです。板やキャンバスには消失点に針を刺した痕も残っているとのこと。でも私は昔イラストやマンガをアナログで描いていた頃はこの消失点が画面の外に出るとすごく面倒だったので適当に目見当にしてしまいました。

でも今はフォトショで描くとき、デジタルの技術が使えるので便利です。私が長年フォトショを使って編み出した技を今回はちょっと紹介します。


Windows7 64bit ProでPhotoshop7.01

以前にも書きましたが、本来Photoshopのアップグレードも兼ねて Windows 7 に移行するつもりだったのが、経済的な理由で現状 Photoshop 7.01 で H.H.G の制作を進めています。とりあえず64bitでも動いてはいますが、色々と気づいた点をレポート。

まずインストールについて。64bit未対応バージョンのPhotoshopだと、どうやら多くの方が一度は失敗するみたいです。でも二度目のインストールでは何故かうまくいったりします。私のマシンも初回はやはりインストールでつまづき、XP互換モードでインストールしてみました。一応これで動くのですが、起動の度にいちいちUACが警告を発してくるのが精神衛生上よろしくありません。一度アンインストールしてから再インストール。今度は普通にCDを入れてインストーラを起動したら普通に画面が進み普通に使えました。ちなみにインストール先が C:\Program Files(x86) でも無印でもどちらでも動きますし、XP互換モードにしなくてもOK。今のところ後述すること以外では特に不具合が見られず、キビキビ動いて以前より快適に使えるようになりました。

次に intuos4 との連携について。4は筆圧検知が従来の1024から2048段階になりましたが、それに対応できないソフトがあるためデフォルトでは1024に落としてあります。試しにこれをワコムタブレットのプロパティから2048段階に変更したら Photoshop 7.01 でもすんなりと筆圧を検知。ただしタブレットが改良されたがために使用感が激変。今まで私が使っていた inutos2 と比べると筆圧の変化するポイントが大幅に変わってしまっていました。最初はこの変化に戸惑いましたが、以前よりデリケートな塗りが筆圧で行えるようになったので慣れると快適です。

では肝心の不具合について。画像の解像度に関係なく、色調補正などのコントロールウィンドウを操作していると時々ウィンドウが消えてしまうことがあります。その際、他の操作が全くできなくなってしまいますが、一度Photoshopのタスクバーをクリックして最小化し、再度元に戻すと消えたウィンドウが現れます。どうやら小さな窓がメインウィンドウの下に隠れてしまうようです。恐らくデスクトップウィンドウマネージャ(DWM)が古いウィンドウ管理を使うソフトだと誤動作するのでしょう。Aeroなどを切ってクラシック画面などにすれば解決しそうですが、せっかく7にしたのに味気ないウィンドウにするのはシャクなのでそのまま使い続けています。

あとはサムネイル表示の問題。CS2以降 Adobe は Adobe Bridge を使わせるためにPSDファイルでエクスプローラなどでのプレビューやアイコン表示をさせないようにしたようですが、Photoshop 7 以前だとアイコン表示やプレビューが利用できました。これがWindows 7のエクスプローラでは全くダメ。アイコンも真っ白な四角表示になってしまい、ファイルの区別がつかなくて結構不便です。海外のシェアウェアで表示させられるものがあるようですが7.01で動くかどうか不明ですし、レジストリをいじったりなど色々試してみて疲れてしまったので今回は保留に。

Illustrator 9.02 についても試してみましたが、こちらはインストールができても起動で落っこちてしまいます。一応色々(ヒント:PCDLIB32.DLL)試してみたところ起動はさせられるようになりましたがXP互換モードでないと動かせない模様。そんなに使用頻度の高いソフトではないので、近い将来CS5を買うまでの間はUACのポコポコ開く窓は我慢して使うしかないでしょう。

とはいえ Proffesional にしたのだから、いざとなったら仮想XP上で動かせばいい話。ただ仮想デスクトップで重いソフトを動かすのもなんだかこれもシャクなので無理やり動かしているわけです。なお、以上は私のマシンでの結果ですので、すべての環境で同様に動くとは限りませんのであしからず。


パースの描き方

3Dソフトなんて持っていませんので、背景パースは基本的にほとんどフォトショ上で手描きします。元になる写真や下書きをフォトショ上に持ってきたら、ラインツールで線をなぞり、交差した点にガイドを引いて消失点を取ります。3点透視ともなると消失点が遠くにないと傾斜がきつくなりますので、画像の10倍以上外にガイドを引くことも。十字に交差させたガイドの消失点から「ガイドにスナップ」させてラインツールで線を引っ張り、パース線を描画。あとは上から別レイヤーでラインに合わせて背景をひたすら描きます。床などはタイルカーペットの格子柄を別に作って、レイヤーに貼り付けたら変形ツールの「遠近法」でパースに合わせて変形をかけます。

観察者の目の高さが地平線になるので、地平線を基準に観察者との身長差を勘案してキャラクターを画面上に配置。小物や家具などの寸法はキャラを基準に目見当で合わせます。厳密に見るとパースは狂っていると思います、というか効率悪いです。

大体描けたらあとは白や黒のグラデーションを半透明にかぶせたり、クイックマスクでグラデーションのマスクを作り、遠景の彩度やコントラストをいじって「空気遠近法」でごまかします。

ちなみにこの絵は参考写真などはなく、真っ白な紙にフリーハンドで描いた下書きからフォトショ上でパースを起こしました。今回は妙に3点透視が多くて自分の首絞めてます。


まじめなお話

catwhiskerサイトのソースを見ていただければわかるのですが、以下のタグを仕込んでみました。

<meta http-equiv="pics-label"
 content='(pics-1.1 "http://www.rsac.org/ratingsv01.html" l r (v 1 s 4 n 4 l 3))' />
<meta name="rating" content="adult" />

catwhiskerの作品はロリッ娘にあれやこれやしてしまう、社会的に許されない行為が描かれています。最近は二次元すらも某都府で条例化しようという動きがあるため、今後「有害図書」と呼ばれるものに対する風当たりが強くなることが予想されます。規制や法令化などその辺の議論は他の方に任せることとして、じゃあ供給側である我々が何をできるのかということを考えてみます。