カテゴリー: 活動方針

エロ同人

先日tongとチャットで「DLサイトでどうしてこれが売れるのかわからない」という話になりました。同人は制作日数とかコストとか、そんなことを考えずに好きにやれるわけですが、たとえ売れ筋の同人作品でも妥協の産物と言えるものが少なくない気がします。ツメが甘いというか、物足りないというか。

商用エロだけでなく、毎週のように開かれる同人即売会や同人サイトで万単位のサークルがひしめき合っていますから、何も自分で作らなくてもエロは飽和状態にあるように見えます。でも物足りなさというか「自分ならこうするのに」と思うところがあるから自分で作るんでしょうね。他のサークルさんはどうかわかりませんがcatwhiskerに関してはそうです。自分たちがオナニーするのに、背景や小道具、設定もこだわらないと集中できないのです。細かい描き込みはまさに自慰行為。

でもエロって勢いが大事なんですよね。その場の勢いでバーッと作った方がエロくて、完成度を上げるにつれて逆に萎えるということが多々あります。我々の嗜好では売れ筋商品を作れそうにない気がします。ですがcatwhiskerの方針は「自分たちが欲しいものを作る」こと。万人受けはしないだろうけれど、ニッチな層にはズギュンと来るものを。わかる人だけ買えばいい。

なんてカッコつけてみましたが、それが結果(収入)につながればいいなぁという下心がないわけじゃありません。正直言うとお金は欲しいです。でも描いた端からボツにしているんじゃ結果も何も…

※右図は何度か描き直したけれど気に入らず、結局ボツにしたもの


商用エロゲ

もう7月ですか。はふん。忙しくって絵を落ち着いて描けないです。はうあう。

自分が大したものを作ってないのに大口を叩くようですが、商用のエロゲや大半のエロ同人には言いたいことが山ほどあります。まあそのままブーメランになって自分に突き刺さるので多くは語りませんが。

以前、tongが書いた「紙芝居方式をゲームと言うには抵抗があります」には私も同感で、それが未だ主流になっていることに違和感を感じます。いわゆる「ギャルゲ立ち」のキャラの下にダイアログボックスがあって、矢印をクリックすると会話が成立するというアレ。研究用に美少女ゲームの雑誌を買ったらどのページもほとんど同じような絵と構成で、違いがわからなくて軽くめまいを覚えたぐらい。もちろんその中に名作もあるでしょうし否定はしませんが、商用ゲームのほとんどが紙芝居方式で構成されているのってどうなんだろうと思ってしまいます。

でもそれも需要があるから成り立つんでしょうね。それに趣味でやっている同人ならともかく、商業ベースに乗せるなら採算に乗せる必要があります。開発環境を共通のフォーマットで揃えれば効率が上がってコスト削減、CGの塗り方を統一すれば分業化で制作期間が短縮されるわけですから。産業として成り立たせるにはこれがベストなんでしょうね。

実を言うと私はほとんどゲームをしない上、このクリックして次へ次へというのが苦手です。5分ぐらいカチカチやってエロい絵が出ないと投げ出してしまいます。体験版だけやって「ムキーッ」と投げ出すこともしばしば。なので自分ではそういうものは作りたくないと思っています。

でも現在制作中のH.H.Gはモロに紙芝居です(苦笑)。ほらブーメラン。それにこんな調子じゃ商売として成り立つよう、締め切り作って守ることなどできそうにありません…


奇跡のユニット

catwhiskerはtongとmezzoによる2名体制のサークルですが、本サイトのプロフィールにもあるように奇跡のユニットです(と、自ら言うのもなんですけど)。

数年前に某所のチャットで出会い、tongの作ったFlashコンテンツに私が興味を持ち、そこから共同制作を始めたのがこのサークルの原点。チャットやメールでやり取りをしながら制作を進めているうち何かピンと来たのか、互いの嗜好をカミングアウトし始めるようになりました。話がだんだん深いところにまで及ぶと、2人とも他人から理解されない特殊な嗜好というか性癖を持っている上、その共通項が非常に多いという「奇跡的な一致」に気づくことになります。そして耐えかねて作ってしまったのがこのサークルなのです。

またそれだけでなく、もう一つ奇跡的なのは互いに足りないものを補完し合える点。自分たちが十数年と思い描いていながら技術上実現できなかったことが、共同作業によって軽くハードルを越えてしまうことが出来てしまったのです。とはいえ単なる依存関係にないところもまた凄いところ(だから自ら略)。2人とも他人にも自分にも厳しい人なので、ハッキリものを言う上に相手に求めるスキルが半端ないのです。ですが2人ともスキル上でクロスオーバーしている部分も多いので、もし他の人だったら理解させるのに小一時間かかるところを2、3言で済ませられます。私もときどき打ち合わせをしていて「何でこれで通じんだよ」「テレパシーか?」と思うことが多々ありますが、恐らくtongも同じようなことを思っているでしょう。

吾妻ひでお風

さらに奇跡的なことはお互い「中年」であるというタイミング。たびたび自分で言うのも何ですが2人とも我が強く、頑固な上に偏屈で理屈っぽい。今でも納得できないことについては、時としてチャット上でナイフを振り回すような激論を交わすときがあります。ですがその場合でも人間が円くなったおかげで辛うじて均衡を保てるわけです。もし我々が二十代の頃に組んでいたら数ヶ月もしないうちに「方向性の不一致」でケンカになって解散していたでしょう。

何にせよ出会ったきっかけやタイミング、その他もろもろを含めても奇跡としかいいようのないユニット(略)。近い将来、エロゲの歴史を塗り替える奇跡の作品が生まれるんじゃないかと思っていたりします…と、どんだけ自画自賛するんでしょうか(笑)。どうも手前味噌ですみません。


サークル名の由来

今回はcatwhisker(キャットウィスカー)という名前の由来について。

tongとmezzoの共通項として猫好きというのもありますが、命名自体はこのサークルがtongとの2人体制になる前から私がしていたと思います。mezzoは家でも多頭飼いしているほどの猫好きですので、猫にまつわる名前にしたいと辞書を引きまくった覚えがあります。

直訳すると「猫ヒゲ」となりますが、英和辞典によるともう2つ意味があります。1つは草花の名称、もう1つは電圧計などのメーターの針のこと。cat’s whiskerと2語に分ける方が一般的なようですが、名前として1語でスッキリさせるためにくっつけました。

植物の方は猫のヒゲ状に細長い花をつける和名「ネコノヒゲ」ですが、こっちはサークル名とは関係ありません。後者のメーター内で左右にビュンビュン触れる細い針の方。こっちが実を言うとアレとかけてます。ウチの作品で針を振り切るぐらい感じてビュンビュンしてくれればなぁ、という願いというか希望というか野望というか、そんなものを織り込んでいるわけです。絵で想像するとアレですが。

あと本来の意味である「猫のヒゲ」は猫にとってセンサーのような役割を持っているとのこと。ヒゲの両端の幅が体の幅と一致しているため、狭い場所を通過する際の物差しになっているそうです。それに片方だけ切り落とすと何故かバランスを失ってフラフラするとか。意外に重要な器官らしいです。

そんなところからニッチなニーズに敏感に反応しつつ、我々の身の丈に合った物を作り続けるという意味を持たせようかとも思いましたが、思いっきり後付けです。


遅レス

乙牝の祈りを発売してから早2年半近くが経過してしまいましたが、今でも何本か売れているようでうれしいです。そして今更になりますがお買い上げの上、たくさんの高評価を頂きありがとうございました。こうした声はこちらの励みになります。

でもせっかく評価コメントも書いていただいたのに、なぜかDLsiteでは公開されなかった(サークル管理画面でしか見れない)ので、ここでこっそりコメントのレスをしたいと思います。

> ウンコの表現なかなかw全員に排泄シーンが欲しかった。
> (2007/10/28)

浣腸を描くのは好きですが排泄はそんなでもないです。でもウ●コ描いてて楽しくなかったと言うとウソになります。そのためか、今度の新作は排泄シーンが多い気がします。

> あそこまでリアルに書き込むのなら、排泄物の描写もしっかり欲しかったですね。
> (2007/10/22)

あとでモザイクをかけるとわかっていても、その下はしっかり描いています。でもDLsiteの審査を受けたら「肛門の固形物はモザイクで」といった内容の、ものすごく丁寧(相方曰く「慇懃無礼」)な訂正要請があったもので、無粋なモザイクではなくブラー(ぼかし)処理に。

以上2件でしたが、やはりウ●コに触れたのがいけなかったのでしょうか>コメント非公開。ウ●コ描けと言われて正直複雑な気分でしたが、でもこうした声をいただけるのはありがたいです。このサークルは需要など考えず、自分たちの好きなものしかやらない方針ですが、多少は皆さんのこういった声も反映させられれば、と思います。

え? ブログ更新している間にウ●コを描け? いえいえ今の時間、ウ●コみたいな仕事で拘束されていますので。