月: 2010年3月

私を通り過ぎていった男たち(第二回)

前回のあらすじ

人を好きになるのに理由は要らないと言う宇宙人の言葉で自分の気持ちに気づいたtong。
制止の言葉を振り切って走り出したもののどこをどう迷ったか、気が付くとそこは新宿駅。
塩尻までの切符を買うとあずさ5号に飛び乗る。一人傷心の旅にでるのであった・・・


アキバを歩いて思ったこと

前回に引き続き、昨日夕方までtong氏と秋葉原をあちこち見物しながら打ち合わせ。2人ともいわゆる純粋に電器以外何もない電気街時代を知っている世代なため、最近のオタク産業やメイド溢れるエネルギッシュな街並みに違和感を覚えつつ刺激を受けてきました。

今回は主にペンディング中の「コッペリウス」の打ち合わせ。ペンディング中とはいえ、2人とも制作に対する情熱は失っていません。直接会って紙にスケッチしたり身振り手振りを交えたりして、今回の打ち合わせで技術面における問題解決の糸口がつかめそうな議論ができました。ただし実際の制作にかかれる時間がまだ先のことになりそうなので、それまではお預けという形になります。

とはいえ、サークルは作品出してナンボのもの。さすがにこれ以上何も出さないままではまずいですし、ただでさえ認知度の低い弱小サークルが何年も開店休業じゃ忘れられて当然。当面は多少時間的に余裕がある私の方で、現在予告しているタイトル未定の画集制作の方を進めていきます。

それはともかく、アキバのラジオ会館とか巡ってきましたが美少女フィギュアとか凄いですね。細かく下着のシワまで作りこんだものとか、前張りで股間を隠したものとか。基本的にウチの作品は自分のやりたいものしか作らない上、ジャンルがピンポイント過ぎて需要とかまったく考えてませんが、様々なニーズがわかって興味深かったです。


打ち合わせ中

tong氏と都内で2年ぶりの邂逅。昨夜はアキバで晩御飯を一緒に食べてから一緒にビジネスホテルで1泊しています。変な行為はしてませんので誤解なきよう。おっさん2人でってところで十分変ですけど。

文字だけでは伝えられない、ビジュアルの打ち合わせは普段でも絵チャットなどで行うのですが、なかなか伝わりにくいこともあるのも事実。ネット上で3時間議論するより紙に書いて10分の方が意思が伝わるものです。しかし人間がそれぞれ移動しなければならないのが非効率的。ましてや二人で片道1,000km近い移動ならなおさら。でも効率だけでは済ませられないものですね。

そんなわけで今もビジホのチェックアウト時間ギリギリまで打ち合わせをしてると思いきや、何か寝すぎると頭が痛いとか、契約しているサーバ容量がおかしいとか関係ない話に飛んでますが…


むっつりパワー

どうも、CGおよび妄想担当のmezzoです。今回は5月販売予定のCG集の進行状況を。

いつも相方にも注意されるのですが、私の作り方は行き当たりばったり。一応私の頭の中では構想が一直線にまとまってるのですが、傍から見ると何をやろうとしているのかさっぱり見えないとのこと。昔、マンガとか描いてコミケに出たこともあったのですが、その頃からその癖は治っていません。普通、マンガはネームを描いてから下書きを始めるものですが、私の場合はいきなりケント紙に下書きを始め、そして下書きが全ページ終わらない内にペン入れを始めてしまうというこらえ性のないやり方。それでも何本かはちゃんとマンガを完成させましたが、邪道であることは間違いありません。

そんなわけで今回もいきなりサイトで予告に使っている絵を、うっかり完成間際まで持ってきてしまったのですが、これではイカンと軌道修正。ちゃんとテキストを完成させてから絵に取り掛かろうと思って今はテキスト打ちに専念しています。

ただしどうしても家の中でテキスト打ちだけをしていると煮詰まってしまうものですね。そんなわけで今日は気分を変えて、ノートPCを持って近所の■ッテリアへ。朝飯兼用のランチを済ませてキーボードに向かったら、かなり作業がはかどりました。

お年寄りや子供連れの奥様が談笑している横で、ひたすら妄想しながら陵辱シチュエーションを考える。うっかりするとその妄想が表情に出るため、それを抑えつけてキーボードにそれを吐き出す。すると自分でもビックリするほど早く形になるんです。抑圧された感情が出口を失って、指先からPCに流れ込んでいくような感覚。よく漫画家のブログを読むと多くの方がネーム作業をファミレスでやっているようですが、その理由がわかりました。いわゆる「むっつりパワー」とでも言うんでしょうか。平和な日常の横で創作活動を行うと、非日常の妄想が加速するんでしょうね。

でも横でそんな作業をしていても、mezzoは到って人畜無害な人間ですのでご心配なく。むしろ妄想をこうやって吐き出している分、平和な人間ですから。というか江戸川乱歩の自伝にもそんなことが書いてありましたが。

何はともあれようやく今日になってストーリーの出口が見えてきました。これさえ終わればあとは妄想をPhotoshopに心置きなくぶつけられます。自分で言うのもなんですが、いいものが出来そうです。まだまだ見せられるものは少ないですが、どうぞお楽しみに。


思案中

昨夜は相方のtong氏とチャットで制作中のソフトについて打ち合わせ。実を言うとtong氏とmezzoは直線距離でも500km以上離れたところに住んでいたりします。制作に関するコミュニケーションのほとんどはこのようにチャットで行っています。今度久々に顔を合わすことになっていますが、それでやっと2回目。ほとんどネットだけの関係と言えるでしょう。

ただし同人を一緒にやると決めてからの数年間、このチャットで下手すると家族とコミュニケーション取るよりも長い時間を費やしています。お互い家族にも言えない性癖とか、不満や批判もハッキリ言うので同人パートナー以上の関係と言えるんじゃないでしょうか、たぶん。

とはいえチャットの内容は同人の打ち合わせより「老眼始まった」とかそんな他愛のない話が多かったりします。お互い色々とプライベートなことで愚痴ったり、宅配便で色んなものを送りつけたりもしていますが、その辺は割愛して、今回の主な議題だった「髪型とタイトル」について内容をちょっとだけ紹介。

今回作ってるものに関してはストーリー全体が天から降ってきたというか、地獄から悪魔が囁いたものを一気に書き起こしているので、それ以外のキャラ設定とかかなりいい加減。作品タイトルはおろか髪型すらちゃんと決まっていませんでした。前回アップしたキャラ表を見直したところ、どうも没個性的。その辺をtong氏に相談したわけです。

tong「キャラクターはどんな性格ですか?」
mezzo「不思議ちゃん系です。天然」
tong「じゃあ天然パーマで」
mezzo「そのまんまやんけ」

この前後でも戸川純とかそっちの方に話が飛んだりしたのですが、要約するとそんなやりとり。こんな感じのふわふわ系のヘアースタイルに落ち着きました。

でもタイトルについては結局決まらず、未だ2人で思案中。今回は軽いテイストで作るつもりなのですが、2人が考えるタイトルがどうにも重い。「オタク」という言葉が生まれる昔に「ネクラ」と呼ばれた世代なので、まあ困ったものです。