H.H.Gの発売が延期を重ねていますが、理由の一つに私が描き込み過ぎることがあります。今回は特に背景の描き込みに凝ってしまい、我ながら恐ろしい密度になっています。

人様の絵を批判できるほどの画力を持っているわけではないのですが、巷の作品を見ると写真を加工して合成したものや、明らかに違和感のあるものが多くあります。catwhiskerの目標は「自分たちが抜くために作る」。私の場合、画面に違和感を感じると萎えますが、リアルな背景や小道具で世界観が表現されていると燃えます。一流絵師によるそうした見事な描写を見るたびに、私もその領域に行きたいと思いつつ、日夜試行錯誤の毎日です。

さて、そんなグチばかり書いてもアレなので、今回もちょっとしたTIPSを。昔、3Dをやっている人に「テクスチャが描けるのがうらやましい」とほめられたことがありますが、Photoshopで壁などの材質感を表現するコツをちょっとだけ。

壁などを描くときに重宝するのがノイズフィルタ。グレースケールノイズにチェックを入れ、ノイズの大きさの度合いを加減してざらざらした質感をまず作ります。ただしそのままの状態だとただの「壁紙」にしか見えません。要は他のものとの対比が重要で、画面の中でのメリハリを意識するとそれっぽく見えます。色で言うとコントラストですね。

遠近感を表現するにはその上に新規レイヤーを作成し、グラデーションツールで白→透明色を塗ります。そしてレイヤーの不透明度のスライダーを動かしながら加減し、半透明を重ねるとぐっと画面に奥行き感が出ます。

これは透明水彩で描いて乾した上に別の色を重ねて複雑な色を作り出す水彩の技法を応用したもの。「ノイズ」という材質感に光や影などでツヤや陰影を与えることによって画面上で様々な壁を作ることができます。

でもレイヤーの透明度のパーセンテージや色の選択、ノイズの度合いなどは定石がありません。画面上で破綻しないよう意識しながら描き進める必要があります。私も長年描いてますが未だ一発では決まらないため、壁を描いた後もレイヤーは統合せず、あとで周囲を描いているときにも再調整できるようにしています。

また、様々な小物類や汚れ等も手を抜いて描かないでいると、やはり画面上で浮いて見えます。コンクリートに見せたければ打ちっぱなしのコンパネ跡やヒビ、古い壁に見せたければ日焼けやシミなど、結局は上からいろいろ描き込むしか方法はないようです。